Private View vol.3「生活が芸術であるために」
2022.03.31
── この度、芸術系公益財団理事長であるY氏のご自宅の一部を拝見させていただくことが叶った。
2022年2月末のこと。昨日このベアーズマガジンを漸くリリースしたばかりで未だデジタルな雑音が巡る中、撮影日が訪れた。図らずも扉を開けると、そんな人の邪気を洗う不思議な時空へと誘われた。
無垢
凛とする。
ご自宅へ招かれ背筋が伸びる。 ある種、ピリリと緊張感が心地いい。 他人宅での空気とは明らかに異なる。 神明へ向かう時のそれと似ていた。 日々の営みの中で汚れ、傷つき、次第に古くなっていく。 そこに味わいがある。家も人と同じで年季というものを感じていく。 それなのに、五年を経過したこの部屋にはそれが見当たらない。 まるでついこないだ引き渡されたかのように真新しい。 無垢に触れているかのようでなんだか自分が恥ずかしい。 2017年、全面リノベーション。 ヴィンテージマンションの一室とは思えない空間へと変容した。 ご夫妻にはまだ小さなお嬢さんがいらっしゃり、子育て用の別宅にて現在は暮らされていてこの場所へは週に1回ほど帰ってくるそう。たまに客人をもてなすためにも使用することもあるが、通常の使用頻度はかなり低い。将来的にはお子さんの成長に合わせて居をこちらに移される予定らしい。 休息を家に与えながら住まう。 にしても、、、 この空間は美しすぎる。 その訳はすぐに判明した。